北海道の札幌市に本社を置き、ブランド品の買取・販売事業を主に手がける株式会社リップス様。近年、事業が急成長して組織が拡大し、従業員の人事データの管理に課題を抱えていました。その解決手段として数あるクラウドサービスの中から、なぜ「ジョブスイートタレンツ」を選択し、実際にどのような成果を上げていらっしゃるのか。総務人事の責任者を務める樋口純也さんにお話を伺いました。
過去5年間で売上高4倍、従業員数は1.5倍に。
自作のAccessでの人事管理ではすでに限界が。
リップス社についてご紹介いただけますか。
当社はブランド品の買取販売を主に営んでいる企業です。もともとは北海道で質屋としてスタートし、すでに100年ほどの歴史がありますが、4代目となる現社長が20年前にブランド品の買取販売ビジネスを確立。現在、実店舗を札幌市内および東京の池袋と銀座に構えているほか、ネット通販によるEC、さらにBtoBの業者間取引にも事業を拡げています。
おかげさまで事業は急成長しており、この5年間で年商が4倍に拡大しています。当社は、ブランド品の中でも高級腕時計に特に注力しており、BtoBの輸出事業が大きく伸びるとともに、急増したインバウンドのお客様への販売も極めて好調です。一方、トップの方針で業務のDXにも意欲的に取り組んでおり、紙の書類による商品情報の処理などをデジタル化して業務効率の向上を図っています。
システム導入に至った経緯を教えてください。
お話しした通り、事業が急成長しており、それに伴って新たな人材を採用して組織も大きくなっています。5年前は従業員数が30名ほどでしたが、現在は50名近くにまで拡大。以前は私が自作したMicrosoft Accessのデータベースで従業員情報を管理しており、組織が30名の時はそれでも問題なく、役員も従業員一人一人の名前と顔、履歴などを理解していました。全員に目が届いていたので、従業員の評価についても、役員が寄り合ってそれぞれ頭の中にある情報をもとに一人一人の給与額などを決めていました。
しかし、短期間で組織が急拡大し、続々と新しい従業員が入社するようになると、役員も全員を把握するのが難しくなってきました。また、優秀な人材を採用するために待遇改善を図り、インセンティブ制度などを新たに導入したのですが、そうした各自の人事情報を管理できるシステムも未整備でした。私が作ったAccessのデータベースでは、外部から情報が閲覧される恐れもあり、このまま運用していくのは流石に限界を感じていました。さらなる成長に向けて、人事データを的確に管理・活用できるシステムが必要であり、DXに理解のある社長の後押しもあってシステム導入を決断しました。
中小事業者に特化し、実情に沿った機能を評価。
コストパフォーマンスに優れた料金体系も魅力。
「ジョブスイートタレンツ」を選ばれた理由をお聞かせください。
いくつか人事労務管理のクラウドサービスを検討しましたが、「ジョブスイートタレンツ」は中小規模の事業者向けに特化しており、その点を最も評価しました。他社のサービスは、大規模な組織を想定されていて、従業員が携帯しているスマートフォンを介して人事情報を管理することが前提になっているサービスもありました。一方、当社は従業員の3分の1がパートやアルバイトで、なかには店舗の近所にお住いの主婦の人もいらっしゃって、そうした方々に私物のスマートフォンで情報管理してもらうのは、なかなかハードルが高いと感じていました。当社はまだ50名ほどで、そこまでシステマチックに管理しなくても十分に運用できる規模であり、他社のサービスは当社にはそぐわないと判断しました。
もう一つ、費用対効果に優れていたことも魅力でした。他社のサービスは、従業員一人あたりで利用料を課せられるのですが、「ジョブスイートタレンツ」は企業規模に合わせて何名から何名まで同一料金で利用できるというリーズナブルな価格設定で、人員が拡大してもしばらく追加費用が発生しないことも導入を決めたポイントでした。
導入するにあたって、ステラスからどのようなサポートがありましたか。
ステラスの担当者の方が導入前にデモ環境を用意してくださり、それはたいへん有益でした。しばらく好きに使わせてもらって機能への理解が深まりましたし、社内への事前説明もこのデモ環境上で具体的に行うことができました。また、改修の依頼に対してもレスポンス良く社内に展開し検討していただけました。当社は札幌が本社で、横浜にあるステラスさんとは物理的には距離がありましたが、リモートで密に伴走していただいてスムーズに導入できたと感じています。
トップの意向に応える戦略的な組織編制が可能に。
総務人事の業務も8割削減され、劇的に効率化。
「ジョブスイートタレンツ」の導入後、社内にもたらされた成果を教えてください。
社長がこの「ジョブスイートタレンツ」を特に気に入っており、戦略的な人事が容易に実行できるようになったと評価しています。社長は適材適所で組織を編成することをたいへん重要視しており、「ジョブスイートタレンツ」によって従業員一人一人の情報が「見える化」できるようになったため、このシステム上で最適な組織のあり方をいろいろとシミュレーションしながら人事異動を図っています。
そして、これまで社内の各所に存在していた従業員情報を、この「ジョブスイートタレンツ」内に統合できたことも、総務人事を担当する側としては大きなメリットになっています。採用に関する情報、たとえば応募時の提出書類や面接担当者からの評価など、これまで私が個人的にグループウェアで管理していた情報もこちらに移行しています。また、労務関係の手続きなどもこのシステム上で管理し、総務のメンバーに権限分けすることで、どの従業員がどのステータスにあるのかが部署内で一目瞭然となり、やるべきことをチームですぐに対応できるようになりました。社員の情報を一元化して容易に検索できる仕組みが整ったことで、これまで手がけていた総務人事の仕事が劇的に効率化されて、8割ぐらい業務が削減された感覚があります。
今後、「ジョブスイートタレンツ」をさらに活用して取り組んでいきたいことがございましたらお聞かせください。
この「ジョブスイートタレンツ」を、社内の活性化と社員の教育にも活用していきたいと考えています。すでに正社員全員に権限分けしたアカウントを配っており、どの事業部にどんな社員が在籍しているのかをみなきちんと理解し、組織が大きくなっても一体感を持って事業を運営していく環境づくりに努めています。さらに、各事業部の管理職には大幅な権限を付与したアカウントを配り、事業部のメンバー一人一人の情報をきちんと把握してマネジメントの質を高めていくとともに、事業部ごとに適切な教育を実施していく体制を築いていきたいです。この「ジョブスイートタレンツ」をさらに使いやすくするために、自由設定項目数の増加など、ステラスさんに機能追加の要望をお出ししているのですが、前向きに検討してくださっています。こうして開発元との距離が近いのも、ユーザー側からすればとてもありがたいですし、「ジョブスイートタレンツ」を存分に活用して、当社の人材力の強化に繋げていきたいと思っています。